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   阪神大震災奉仕活動に参加して

                     明石魚住LC   吉村寅男

 悪夢のような阪神淡路地区を襲った大震災。

 日が経つに連れてテレビが放映する震災の情報は目を覆うような大災害である。

 着の身着のままで避難している人々、食料もなく飢えと寒さに耐えている被災者を見ていると、

”なんとかしなければ”の気持ちが自然に沸いてくる。            
                                        
 明石でも西部に位置する我々の地域は被災したが軽症である。

 当然のことながら”何かをやろう”と会員から声が出た。

 会員の賛成を得て、奉仕の内容、検討に入った。 内容は「うどんの炊き出し、3000食」。
                     
 目的地は災害の状況から見て東方面は無理、テレビのほうえいで見る限り大阪方面から、のボランテ

ィアが入っている模様だ。西方面のテレビの放映すらない須磨方面と決まっ、た。

 材料の準備もあり、1月24に決定した。

 前日の夜、床に入って考えた・・・

 「今、自分たちがやろうとしている事は何なんだろうか?ボランティアとは救済なのか、救援なのか、

奉仕なのか」と色々考えたが回答は出ない。

 当日、材料を積み込み、家族、地域の人々の応援を得て目的地須磨に向けて出発した。

 須磨に近づくに連れて倒壊した家が眼に飛び込んでくる。

マリスト国際学校を皮切りに西須磨小、北須磨小学校での炊き出しを順次終えた頃、須磨区役所前公

園に多数のテント避難の人がいるとの情報を得て、公園に急遽移動、寒風の中炊き出しを実施、多くの

人々に感謝されて、23時30分帰途についた。

 帰宅して、お茶を飲みながら一日を振り返り、一週間ぶりに温かいものに会えたと喜んで居られた姿、

手を合わせて感謝の気持ちを表してくれたお婆さん

 昨夜、思い巡らせた回答が出た。

 これが奉仕である。

 私の心の中には”ああ、よかった、良い事をした。”という気持ちが溢れ、心地よいつかれで床についた。

 炊き出しも回を重ねること5回。

 メニューも、カレーライスが加わり須磨長田地区の多くの人々に喜んでいただいた。

 我々はL浅井の提案でインターネットを通じて全世界に惨状を知らせ、奉仕を呼びかけ、今もなお世界の

子供たちからの善意が届けられている。

 ライオンズクラブの活動が多くの方々に理解していただき、地域の人々、中高校生の多数のご協力を得

て遂行できたことに感謝し厚く御礼申し上げ、「奉仕は永遠である」ことを肝に銘じ、私の感想文とします。
「震災ボランティアに参加して」
                    クリーンテックスジャパン
                         代表取締役 福原 章

 持つべき物は友である。

 日ごろから青臭い理想論を口にする私は、この震災時に一人の人間として、私個人としてどう処するの

が一番自分自身納得がゆく生き方なのかを考えあぐねていたところでした。

 友人の「お前も来たら?」のひと言に、とりあえず一人で様子を見に参加してみたところ、明石魚住ライ

オンズクラブの皆さんの意気込みと行動力は、実にホレボレするものでした。

 行動力のある若手(?)が主体となって年長メンバーの暖かい理解が得られ、クラブが一つにまとまっ

て行動する時、その力は実に大きな力を発揮するものであることを教えられました。

私自身はロータリークラブに所属しており、ロータリー活動に於いても日ごろから社会への、とりわけ地

域社会への様々な形での奉仕活動を継続的に行ってはおりますが、このたびの阪神・淡路大震災に際

しての決断の早さと行動力は、この明石魚住ライオンズクラブを見る限り、これを上回るクラブはどこにも

なかったのでは・・・と思います。

 この私がそうであった様に、自分も何か役に立ちたい、でもどこで何をしたらいいか解からないし、機

会もない人はほとんどであったと思います。

 私が橋本維久夫氏に声をかけてもらった様に、自分の周りの家族、会社の従業員の皆さんに声掛け

をしたところ、こちらが驚く程の人数が応援に参加してくれました。

 その凡ての人が、ボランティア活動に参加できた事で、又被災者の皆さんの喜んでくださった様子に

接して、自分自身の心が救われ、幸福な気持ちになれた事と確信します。

それはどこか自分のエゴを満足させることでもあったでしょうが、それ以上に魂の救われる思いや、人の

ために自分が役立つ事が出来て嬉しいという素直な幸福感は遥かに大きな物でありました。

 日頃、奉仕の機会が少ない生活をしている人にとっても、この一生に何度も起こり得ない大災害時に、

自分や自分の家族が無事であったことを感謝すればする程、自分より困っている人達のために、”何か

出来ることはないのか”と探し、悩んでいたに違いありません。

 この機会を通じて学べたことは

1.いざと言う時には、行動を通じてその人の真価が見える。

2.人は皆、本当は周囲の人に優しい気持ちを持っている。

3.参加しやすい機会を提供すれば、皆惜しみなく協力してくれる。

4.リーダーシップが不可欠である。

5.持つべき物は友である。

 お蔭様で、一生残る良い体験をさせて頂く事が出来ました。

 又、これを機会に他のボランティア活動にも気軽に参加出来る人が増えたのではないかと思います。

 弊社でもその後、仮設住宅への引越しのボランティアや養護施設への慰問演奏会等、継続的ボラン

ティア活動へと連なっております。

 明石魚住ライオンズクラブの皆様、本当にありがとうございました。
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